「鈴鹿川」の愉しみは十人十色。

鈴鹿川には色とりどりの華やかな伊勢型紙の文様が使われています。
古来から日本人の美しい着物文化を支えてきた鈴鹿の伝統産業 伊勢型紙。
日本酒 鈴鹿川は、鈴鹿の美しい伝統を身にまといながら、
その多様な魅力をもつ伊勢型紙のように自分らしいスタイルで気楽に愉しんで
いただけるような、鈴鹿が誇る酒でありたいと願っています。

悠々と流れる鈴鹿川のように
愛される日本酒を目指して。

急峻な鈴鹿山脈からは柔らかい良質な水が流れ出ています。麓に広がる伊勢平野では毎年たくさんの米が収穫されます。美味しい水と、その水が育んだ豊かな米が実る鈴鹿の地は、たいへん酒造りに適した土地と言えるのです。私たちはこの地で1869年に創業。現在150年となりました。豊かな水を蓄え豊かな水量を誇る鈴鹿川は、いつも私たちの生活になくてはならない存在です。このかけがえのない川を酒名とした私たちの醸す酒「鈴鹿川」がいつの時代も皆様に愛され誇れる酒でありますよう、精魂込めて酒を醸しています。

杜氏の伝統の息づく伊勢。

江戸時代、伊勢の酒蔵の多くは、地元の杜氏が酒造りを行っていました。江戸終期に現在の三重県員弁郡北勢町で産まれた星野友七翁は、慶応元年、秋田佐竹藩にて酒造りの指導を行い酒造の改善・改良に努め、さらに中仙町長野を酒造りの伝承の地として選び、多くの師弟を育てました。後に、「長野杜氏」と言われる大きな杜氏集団となり、東北の名醸地秋田の基礎を築いたとされています。

現在、私たちは冷却システムなどの機械化を取り入れることで一年中酒を仕込むことが可能になりました。蔵人も年間雇用の社員となり、一年を通して仕込み作業を行っております。毎日の仕事に真剣に向き合うことで、昨日見えていなかったことが、今日は理解できるという気づきを繰り返し経験します。今日よりも、より良い酒が醸せるように。先人たちが築いてきた伝統に学び、さらなる発展を目指して今日もまた現代の伊勢杜氏が真摯に酒を醸します。

美しい伊勢型紙とものづくりの
DNAが息づく鈴鹿。

鈴鹿川のパッケージに使用している文様は、鈴鹿の伝統産業伊勢型紙の文様です。伊勢型紙はかつて紀州藩の庇護のもと、日本国中から受注して鈴鹿で生産されてきました。日本人の着物の染め文様は、鈴鹿で彫られた型紙を使って染められたものです。伊勢型紙はこれまで多種多様なデザインの文様を生み出してきました。19 世紀にはヨーロッパへもたらされた型紙が、西洋人をまたたくまに魅了し、アールヌーボーなどの芸術運動に影響を与えたとも言われています。
魅力的な型紙を生産するには技術やデザイン性だけではなく、ものづくりへの情熱が求められます。酒造りもまた同じ。鈴鹿川のパッケージとともに、鈴鹿のものづくりの魅力を伝えていければ幸いです。