ZAKU PIANO SUITE

「ZAKU ピアノ組曲」
− 星野紗月 −

ピアニスト・星野紗月が、日本酒「作」のために美しい旋律を紡ぎました。「作」の多彩な味わいが、音の情景として息づいています。

ZAKU PIANO SUITE ︱Satsuki HOSHINO

  • 1 Prelude ︱ Beyond the Aurora(03:11)

    (03:11)

    古より伊勢に伝わる旋律が、夜空の光と響き合い、静かに道を照らす前奏曲。続く五つの物語が、音の水脈となってこの一曲に織り込まれている。

  • 2 Gen ︱ Hepta Prism(01:53)

    (01:53)

    滴の揺らぐリズムに、七彩の煌めきが踊る。重なり合う光は、波紋となって輪を描き、虹を咲かせる。

  • 3 Ho ︱ Where Petals Drift(01:53)

    (01:53)

    ゆらりゆらりと漂う花びらが、遠い日の記憶を撫でるように流れていく。柔らかな香りの中で、想い出が静かにほどける。

  • 4 Megumi ︱ Breeze in Bloom(01:30)

    (01:30)

    鳥のさえずりに導かれて、花咲く大地にそよ風が舞う。パレットを彩りながら、心踊る情景へ旅を続ける。

  • 5 Kanade ︱ Starry Murmur(02:37)

    (02:37)

    ガラス細工のような、星々の囁き。その奏でるハーモニーが雫となり、銀河の海へ、そっと溶けゆく。

  • 6 Miyabi ︱ Twilight Dreamscape(02:04)

    (02:04)

    黄昏の光が、ベルベットのように優しく、夢景色を包み込む。その輝きは旋律に乗って、遥かな彼方へといざなう。

“複雑な工程を経て醸し出されるお酒。
その味わいと香りに宿る奥深い世界を、
ピアノの旋律に映し出してみる。”

“グラスを手にした瞬間に立ちのぼる香り、
香りの中には、記憶のように曖昧で、
しかし確かに存在する情緒があり、
その揺らぎを音の粒で描こうとしました。”

“酵母の鼓動を音で表現できたら。
――そんな想いから、酵母の化学式をドレミに置き換え、
モチーフとして楽曲の中に織り込みました。”

“お酒の香りが音を導き、音が味わいを深める。
お酒と音楽、二つの世界が出会うとき、
新しい感覚が生まれます。”

星野紗月

Satsuki HOSHINO

東京音楽大学器楽専攻 ピアノ演奏家コースを経て、パリ国立高等音楽院 ピアノ即興科に首席で合格・卒業、国家演奏家資格を取得。異なるアートを融合させる自身の即興演奏のスタイルを活かして、視覚芸術をどのように音楽に変換するのかを研究し“Improvisations autour de la Synesthésie (共感覚に纏わる即興演奏)”をテーマとした論文で高い評価を得る。仏映画財団 Fondation Jérôme Seydoux-Pathé、及びCinémathèque Françaiseとピアニストとして契約を結び、数々の音楽祭・映画祭に毎年出演。その活動の様子が、NHK「おはよう日本」「BS国際報道」「NHKワールド」でも報道される。フランス文化省から、即興演奏を凡ゆる音楽分野に発展させるミッションにおいて大使に任命され、作曲やレクチャーコンサートなど多岐に渡った演奏活動を行う。フランス、パリ在住。

制作協力

Art of ZAKU

Art of ZAKU

酒の情緒を語る。

――第六感を呼び覚ます五感の道行

Art of ZAKU

注がれた酒は、グラスの中で光を受け、やわらかく輝く。
その表情を見つめると、色の深みや透明さが語りかけてくるようだ。
鼻を近づければ、やさしく漂う香りが広がり、
口に含むと、舌の上で味が次第にほどけていく。
喉を過ぎる瞬間には、温度や質感までもが記憶に刻まれ、
息を静かに吐くと、香りがふたたび鼻を抜けて余韻となる。

人は、こうして五感を通して酒と向き合い、
その背後にある造り手の想いや自然の恵みを感じ取ろうとする。
ときに、心は数字の中にも意味を見いだす。
原料米の品種や精米歩合、アルコール度、日本酒度、酸度、アミノ酸度――
それらの値は単なる情報ではなく、
蔵人が積み重ねてきた経験やこだわり、土地の気候や水の個性までも映し出す鏡である。

こうして感覚として受け取られた体験は、やがて心の奥で形を変え、
表現という行為へと結びついていく。
鑑定士は言葉と点数に置き換え、
ソムリエは語彙を選びながら香味を描写する。
料理人は得た印象を一皿に映し、
画家は色と線でその感覚を描き出す。
映像作家は光と影に託し、
書家は筆を走らせ、
写真家はファインダーを通して、
音楽家は旋律に変えて、
それぞれが自らの手で“酒の情緒”を語ろうとする。

人が受け取った感覚をどのように外へ表すか――
その方法は人の数だけあり、いずれも尊い試みである。
そこにこそ、酒という存在の奥深さが宿り、
ひとつの味わいが無限の形をもって広がっていく。

清水清三郎商店は、その多様な表現の一つひとつに、
お酒の真の魅力と情緒が映し出されることを願っている。

清水清三郎商店株式会社
Shimizu Seizaburo Shoten Ltd.