清水清三郎商店  >  清水清三郎商店の酒造り

清水清三郎商店の酒造り

清水清三郎商店の酒造り

大黒屋清水清三郎商店は、1869年に鈴鹿市若松村で創業しました。
その後、1952年に個人商店を、会社法人である清水醸造株式会社に改組いたしましたが、法人化60周年に当たる2012年10月1日に
創業当初の個人商店の名称を用い社名変更を行い、清水清三郎商店株式会社として営業を行っております。

弊社の酒造りの方針について、ご説明いたします。
明治時代に始まった国税庁醸造試験所主催の全国新酒鑑評会は、全国の酒蔵が優れた日本酒を競い合ってきた歴史ある品評会です。現在では、独立行政法人酒類総合研究所となりましたが、開催100回を超えた今も、日本酒のもっとも権威ある品評会として認められています。鑑評会に出品されるお酒は、杜氏が手間と時間を惜しまず特別に醸したお酒で競われています。出品する酒蔵は、例え普通は大きな規模の仕込みを行っていても、出品酒を造る際には、総米600kgから800kg程度の仕込みを行います。
この規模が、醗酵タンクの中での麹と蒸米の状態や酵母の働きにとってちょうど良いということはもちろんのこと、人間が手で持ち運びする物量としても適切であるという事情もあると思われます。
そこで、弊社は、大吟醸だけではなく、すべての種類の酒をこの大きさの仕込みで行うことにしました。高品質の酒を目指すことを目標としたからです。

また、かつての杜氏達は、冬の間だけ酒造りを行っておりましたが、季節雇用でない年間雇用の社員杜氏を採用したことにより、一年間を通じて、酒造りを行うことにしました。
冷却設備を用いて温度管理が可能な小さなタンクを使って、約一週間をサイクルとした仕込みを行うこと、これが弊社がたどり着いた酒造りのやり方です。

  • 清水清三郎商店の酒造り
  • 清水清三郎商店の酒造り
  • 清水清三郎商店の酒造り
清水清三郎商店の酒造り

酒の味わいは時間とともに変化します。醗酵が終わった醪を搾ったばかりの麹の香りと華やかな香りがあふれた新鮮でぴちぴちとした味わい、夏を越して落ち着いた香りと丸みを増した味わい。そして更に時間とともに円熟味が加わっていきます。

ところが、現代の食品は工業製品のようにいつ、どこで飲んでも変わらない味の飲料、同じ形の野菜、果物などが主流になっています。大手メーカーの日本酒も、年間を通じて同じ味わいを出荷することを目指しているようです。味の均一化を求めるために、平凡な味わいであることを許容しているように思えます。
しかし、我々の目指すプレミアムな日本酒は違います。高いレベルに至る日本酒の可能性を存分に発揮させてやりたいと考えます。
地元で美味しい野菜を作る農家の野菜のように、天候や季節で変化する味わい、味は変わりますがそれぞれに美味しいものです。その時々に、できることをすべて行い、最高の品質の酒を造ることが、我々の目標です。これが、農業製品としての酒だと思っています。

収穫された米を使ってその命を余すことなく生かして行う酒造り、酒になっても米の命は生き続けているからこそ、味わいも変化し続けて行くのだと思います。米の命を生かし続ける酒の造り方を求めることが我々のやり方です。

清水清三郎商店の酒造り

酒造りにおいて「一麹、二もと(酒母)、三醪(もろみ)」という言葉があります。
一番大事なのは麹造りだ、ということです。いい麹を作るためには何が必要かと言えば、いい蒸し米を麹室に持ち込むことです。いい蒸し米とは、最適な水分含有量があり、外側がやや硬く中が柔らかい外硬内軟(がいこうないなん)という状態の蒸し米です。

このような蒸し米にするのに一番大切なことは、米を洗い、水に漬ける作業です。その時々によって乾燥具合の違う米を目標とする水分含有量の浸漬米にするために秒単位で水に漬ける時間を管理する必要があるからです。家庭で炊くご飯の精米歩合は95%なので、長く水に漬けておいてもある一定以上の水分を吸収することはありません。しかし、60%、50%、40%という精米歩合の米は歩合が小さければ小さいほど急激に水分を吸収してしまいます。ここで杜氏の腕が必要になってきます。手で触れて水の温度を確認し、量りで重量を確認しながら米を水に漬ける時間を調整するのです。これが簡単なようでなかなかできない職人技です。

弊社の杜氏は常に情熱をもって酒造りに取り組んで来ました。
そして国内外のコンクールに於いてたくさんの賞を受賞しています。その杜氏が言います。
「酒造りに関しては、できた酒の良し悪しは別にして、ひと手間を惜しむことなく自分自身が納得できることだけのことをするように心がけています。そのときは最善の判断をしたつもりでも、結果的に間違っていることはあるかもしれませんが、あのときもう少し手をかけていれば、という後悔だけはしたくないです。」と。

鈴鹿川